CONTEXT-S

渡邉知樹個展
　
The sea
that is quieter
than a womb.
　
ちいさな光
　
遠く深い森の中
誰からも忘れられた教会の十字架に
静かな光は宿る
　
傷付いた涙の底に
泳ぐ魚の瞳に
映る世界はあまりに暗く
色彩を共有することは出来ない
　
けれど光はある
あまりに遠くても
それは光だから
　
祈りの姿で、問いかける
沈黙よりも静かな胎児
　
そのちいさなてのひら
　
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2024年4月6日（土）〜 11日（木）
12:00–18:00
　
6日（土）・7日（日）在廊予定
　
絵、絵器、Pe_（刺繍）、鳥オブジェ、他
　
協力
十一月（紙・布提供）
駒ヶ嶺三彩（器成形）
　
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渡邉知樹さんの作品と初めて出会ったのは、約20年前私が鎌倉から札幌に引っ越してきたばかりの頃、 旭川で開催される彼の展示のDMに描かれた絵に惹きつけられ、そのギャラリーを訪れた時でした。彼の作品を見た時、ノスタルジーを感じ、静かに懐かしい優しさに包まれ、 安堵を与えてくれる感覚になり魅了されました。それ以降展示会を幾度か開催させて頂いています。
今回5年半ぶりの札幌での渡邉知樹展です。タイトル『The sea that is quieter than a womb』 「子宮よりも静かな海で」は、静けさによって守られている場所、もしくは世界で一番静かな場所を母性的なイメージから表現しています。このタイトルの意味を聞いたとき、旭川で初めて彼の展示を観た時の感覚を思い出しました。彼は出会った頃と変わらず、この不安定な世界の中で、ちいさな光をもたらす希望を描いてくれています。 彼の印象的で、瞬間に描き込む表現に出会える展示となるでしょう。是非ご覧いただけたらと思います。
　
CONTEXT-S 店主